2013年10月


10/31(木)

今月は、尊敬しているとある先輩がこの世を去るという悲しい出来事があった。
伏字にする意味があるかわからないが、
ここでは、N さんということにする。

僕が N さんと初めて会ったのは、中学2年の時で、
それ以来、約15年間親しくさせていただいた。
一緒にセミナーをしたりして、
数学の話もたくさんしたはずだが、
他愛もない、くだらない話をしたことばかりが、なぜか思い出される。

N さんに持病があるということは、随分前から聞いていたが、
それが深刻なものであると知ったのは、
2年前の秋に、京都で一緒に食事に行った時だった。
病気の話をする際の N さんの話ぶりが、
いつもと変わらぬ、落ち着き平然としたものだったので、
深刻な状態であるということは、なかなか受け入れられなかったが、
「自分は子供が成人するまでは生きられないから」
という言葉が僕の胸に突き刺さった。

今年の四月の、僕が東京に異動して間もないころに、
N さんが数理にセミナーを聞きに来るというので、
セミナーの後、一緒に食事に行くことになった。
体調はあまりよくなさそうではあったが、
セミナーの後は、講演者の方と小一時間ほど議論していたようだった。
研究室で落ち合った後、神泉のお店に行き、お互いの近況等について話しあった。
N さんは、自分が周りのたくさんの人に支えてもらっていることに感謝しており、
また、大学で演習の仕事を任されていることにも感謝していた。
「こんな状態で、仕事をさせて頂いている。こんな有難いことはない。」
という言葉が印象に残った。
研究に関しては、
去年は体調が悪く、ほとんど数学ができなかったので、
今年はもっと研究を進めたい、ということを話していた。
最後は、いつものように、「それじゃあ、また。」と言ってあっさり別れた。
僕が N さんと会ったのは、それが最後になった。

N さんが亡くなったことは、残念であり、悔しい。
なぜ N さんが…、という想いを持ったのは、僕だけではないはずだ。
ただ、僕が会った N さんは、常に前を向いていて、全力で頑張っていた。
人は困難に直面した時にこそ真価が問われると、僕は思っている。
僕も N さんのように、
どんなことがあっても、常に前を向いて、全力で頑張っていきたい。


10/8(火)

iPad で準備している授業のノートのデータが全て消し飛ぶ
という事案が発生した。


10/3(木)

四年生のセミナーの初回だった。
セミナーの学生に、このホームページの存在がバレていた。
ちなみに妻にはバレていない。


inserted by FC2 system